タイの通り名 ソイ(Soi)やタノン(Thanon)について
タイ旅行で旅行会社の方や地元の方が、「ソイ(Soi)」と言っているのを聞かれたことがありますか?
「ソイ(Soi)」とは、メインの大通りから枝分かれしている路地(小さい道?)のことです。
メインの本通のことは「タノン(Thanon)」と呼ばれています。
「ソイ(Soi)」について説明する前に、簡単にタイと日本の町における道路の作りの違いについて説明します。
Contents
タイの町は「魚の骨」日本の町は「碁盤の目」
タイに住んでいる日本人の方から、タイの町は「魚の骨」の様のような区画割りになっており、日本の町は「碁盤の目」のような区画割りになっていると聞いたことがあります。
その話を聞いて、「なるほどな」と思いました。
日本の町は「碁盤の目」
日本の町が全てそうなっているわけではありませんが、比較的多く「碁盤の目」のような作りになっていますので、大通りから路地に入ってもどこかに出られる構造になっていることが多いです。
下の地図は、私が住んでいる滋賀県大津市の地図です。
大通りから路地に入っても、別の大通りへ行くことができ、更には元の入ってきた大通りに戻ってくるこも可能なような作りになっています。
日本の道幅は、基本的には大通りから路地に入ってもどこかの大通りには再び出られるのが普通です。
タイの町は「魚の骨」
下の地図は、日本人が多く数んでいるスクンビットのプロンポン駅周辺の地図です。
見ていただければ分かりますが、大通りから分かれている路地は、殆どが出口がない状態で作れていますので、間違った路地に入ってしまうと、日本のように路地を抜けることが出来ませので、路地を引き返すしかありません。
このような構造のために、タイの道路は「魚の骨」と呼ばれることが多いです。
また、全部の「ソイ(Soi)」がそうではありませんが、「ソイ(Soi)」どうしがつながっていることも少ないです。
どうして、このような作りになったのかは、諸説あるそうですがここでは割愛します。
「魚の骨」道路による交通渋滞の発生
タイの訪れた方なら皆さん見ておられると思いますが、通勤、帰宅時間での交通渋滞は目に見張るものがあります。
タイの道が「魚の骨」のような行き止まりの路地が多いことから、日本的に言うところの「抜け道」がほとんど存在しませんので、全ての車が大通り(タノン)に集中する形になってしまい、渋滞が発生していることが多いです。
ソイ(Soi)とタノン(Thanon)の見方
それでは、ソイ(Soi)とタノン(Thanon)はどのような決まり事で決まっているのでしょうか?
タノン(Thanon)は大通りを表します。
タノン(Thanon)は、主要な大通りの道路を表す表現です。
日本人と結びつきが強いプロンポンエリアを南から北へ向かって延びているスクンビット通り。
タイ語の表記:ถนน สุขุมวิท
英語での表記:Thanon Sukhumvit
&
バンコク中心部とスワンナプーム国際空港方面のバンコク東部を結ぶ基幹道路のラマ9世通り。
タイ語の表記:ถนนพระราม 9
英語での表記: Thanon Phra Ram Ti Gao
ソイ(Soi)は小路(路地)を表します。
ソイ(Soi)はタノン(Thanon)から枝分かれした小路、脇道、サイドストリート表す言葉です。
ソイ(Soi)番号の決め方
タイの住所は、このようなソイ(Soi)やタノン(Thanon)を使って表記されていおり、大通り(タノン)とソイ(Soi)が合流する場所には、下の写真のような標識が設置されています。
写真でも分かるように、ソイ(Soi)には、番号が振り当てられています。
これらの番号は、ある程度の決まり事で決定されています。
ソイの奇数、偶数の決め方 | |
大通り(タノン)よりもソイが北側或いは東側の場合 | ソイ番号は奇数 |
大通り(タノン)よりもソイが南側或いは西側の場合 | ソイ番号は偶数 |
ソイ番号の大小 |
ソイ番号は北から南に向かって数字が大きくなる。 |
ソイ番号は西から東に向かって数字が大きくなる。 |
実際に見てみましょう。
上の地図を拡大してもらうと、薄紫色のソイ(Soi)につけられているストリート番号は、メインの大通りである薄黄色のスクンビット通りの北側に位置していますので、奇数番号が付いています。
また、スクンビット通りの南側のあるソイ(Soi)薄緑色は、ソイ番号が偶数になっています。
さらに、北側から南に向けて、或いは西から東に向けて、その数字が大きくなっていっているのがわかります。
このような感じで、タイの道(ソイ)には、ある程度決まった取り決めで番号が付いていますが、時々(?)的な番号になっている場合もあります。
ソイ(Soi)番号の後ろに「/」が付いている場合
地図やお店の住所を見ていると「/」が付いている場合があります。
下の住所は、プロポン駅駅近くにある「フジスーパー1号店」の住所です。
593 29-39 Sukhumvit Soi 33/1 Alley, Khlong Toei Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110
「Sukhumvit Soi 33/1 Alley」はソイ33がさらに枝分かれしていることを表しています。
因みに、「スクンビット ソイ33」はソイ33/1~33/5まであります。
日本では、「スラッシュ」と呼んでいますが、タイでは「タップ(ทับ)」と呼ばれています。
読み方は違いますが、使い方はほぼ同じです。
タイでは、ソイ(Soi)やタノン(Thanon)を使って住所表記します。
住所の表記は下記の様な順番になります。
- 番地
- 通り名及び通り番号
- 町村
- 市郡
- 県
ソイ(Soi)やタノン(Thanon)を使って住所を書くのは、バンコクだけです。
先ほどと同じ「フジスーパー1号店」の住所で見てみましょう。
593 29-39 Sukhumvit Soi 33/1 Alley, Khlong Toei Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110
ひとつひとつ区切ってみると以下のように構造になっています。
- 番地
- 建物番号 タイでは建物番号がそれぞれ付けられています。この場合は2つの建物を意味しています。(同じ土地上に複数の建物の登記がある場合には支号(枝番)が付きます。)
- 通り名および通り番号 バンコクでの住所は大きな通り(タノン)を書き続きに路地(ソイ)番号を書きます。
- 市町村名 クローントゥーイ町
- 市郡名 バンコクは、50の区に分けれていますので、ここでは「ワッタナー区」との表示になっており、「Khet(ケート)」は区の意味になります。
- 県名 バンコクは、首都府のために「バンコク郡」と表示されています。
- 郵便番号になります。
このうように、通り名を使っての住所表記になっています。
コンドミニアムやアパートの場合
コンドミニアムやアパートも基本は変わりません。
この場合もバンコク市内でのコンドミニアムの住所表記になります。
トンロー駅近くにあるコンドミニアム「シャンティ サダン(shanti sadan luxury apartments )」の場合には、以下のようになります。
26/〇〇 Sukhumvit 59 Alley, Khwaeng Khlong Tan Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110
分解すると以下のようになります。
- 建物番号になります。
- 建物番号にスラッシュが入り、号室を記入します。
後は、同じ要領で記載していきます。
また、アパートの場合には、建物番号は付いていない場合もあり、その時にはアパート名を書いてから以下の様な表記になるようですが、統一した書き方がないようです。
5階の6号室に住んでいる場合には⇨5/6
9B⇨9階もB号室
等々あるようです。
尚、知り合いのタイ人からのお話で、正確に確認したことはありません。
ソイ(Soi)が省略されることもあります。
知名度が高いソイ(Soi)は省略されることもあります。
先に書いた、プロポン駅近くにある「フジスーパー1号店」の住所ですが、下のように「Soi」が省略されていることが多いです。
593 29-39 Sukhumvit 33/1 Alley, Khlong Toei Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110
「 Sukhumvit 33/1 Alley」は、本来なら「 Sukhumvit Soi 33/1 Alley」となります。
また、ソイ(soi)自体が繁栄して、通称名が付く場合もあります。
有名なところでは、トンロー駅近くの「スクンビット ソイ55(Sukhumvit Soi55)」が「Soi Thong Lo」として表示されています。
バンコク以外のタイでの住所表記について
バンコク以外の住所表記は、基本的に一緒ですが、少し違っています。
日本での住所の書き方は、
- 都道府県
- 市区町村
- 番地
の順場になりますが、タイでは、
- 名前或いは物件名
- 家番号、村(プロット Plot)
- 通り名・大通り(タノン Thanon )
- 路地(ソイ Soi)
- 町名や郡名(タンボン Tambon)⇦日本語で適切な表現がありませんが、無理に表現すると「地区」になります。
- 県名・市名・郡名(アンプー Amphoe)⇦日本語で適切な表現がありませんが、無理に表現すると「地区」になります。
- 県名・郡名及び郵便番号(チャンワット Changwat)
- タイ
タイでは、村のことを「ムーバーン(moo-baan)」と呼ばれ、時には「moo」と省略されることもあります。
11/2のように表示されている場合には、家の区画が11に分かれており、区画の2番目の家として指定されます。
例えば、プーケットにあるホテル「ザ・ワン・コージー・バケーション・レジデンス」の場合だと下記のような表記になります。
7/22 Moo 5 Soi Ta-ied(Chao-Fah 50)Chao-Fah Tawan Tok Rd Tambon Chalong、Amphoe Mueang Changwat Phuket 83000
これは、ムーバーン(moo-baan)5番村の7番区画の22番目の建物で、 Chao-Fah Tawan Tok大通り(タノン)ta-iad通り(ソイ)西50 チャロン地区ムアン地区 プーケット県 83000(郵便番号)
日本的の言うと「プーケット県ムアン市チャロン町Chao-Fah Tawan Tok大通りta-iad通り西50 50番村7番地の22」
「Soi Ta-ied」は50を表す別名で、「Chao-Fah」は西を表しています。
になりますが、無理に日本的に表現していますので、かなり変になっていますので、ご了承下さい。
となりますが、日本人の私達には分かりにくい住所表記になっています。
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