ラオスはどんな国?
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ラオスってどんな国?
日本では、あまり馴染みのない東南アジアの国「ラオス」です。
「ラオス」という国名を聞いて、どれぐらいの日本人が「ラオス」について、分かっているでしょうか?
日本に住んでいると、「ラオス」は、ほとんど聞かない国名だと思います。
日本発ラオス行きの直行便を運行している航空会社も、今のところなかったように思います。
日本から「ラオス」へ行こうと思うと、ベトナムやタイを経由しての便しかありません。
そんな、「ラオス」とは、いったいどんな国でしょう。
ラオスの基本情報
ラオス人民民主共和国(以下ラオス)は、東南アジアのインドシナ半島に位置する国です。
地形的には、中国、ミャンマー、タイ、ベトナム、カンボジアの5ヵ国に囲まれており、インドネシア半島で雄一の内陸国になっています。
北には大国「中国」、東は経済発展中の「ベトナム」、南側を先進国の仲間入りも果たす勢いのある「タイ」に囲まれるような立地が災いしてか、経済発展があまり望めない状態のように思います。
ラオスの正式名称
ラオスは、社会主義共和制国家で正式名称は、『ラオス人民民主共和国』と言います。
英語表記: Lao People’s Democratic Republic
ラオスの一般事情
面積
24万平方キロメートル
日本の約63%に相当する面積で、国土の70%は高原や山岳地帯となっています。
人口
約701万人(2018年、ラオス計画投資省)
民族
ラオ族(全人口の約半数以上)を含む計50民族
首都
ビエンチャン
言語
ラオス語
宗教
仏教
成り立ち
1353年にランサーン王国として統一されます。
1899年、フランスのインドシナ連邦に編入されます。
1949年、仏連合の枠内での独立します。1953年10月22日、仏・ラオス条約により完全独立します。
1953年にフランスから独立するものの、王国政府とパテト・ラオの対立が激化したことにより、フランスの介入、ベトナム戦争の影響などを受け、国内を二分、三分して戦争が続きました。
現在でもベトナム国境沿いにはベトナム戦争時の不発弾が数多く残されています。
1973年2月に「ラオスにおける平和の回復及び民族和解に関する協定」ラオス和平協定成立し、1975年にラオス人民民主共和国が誕生しました。
現在のラオスは、ラオ族が60%を占め、その他中国系、インドネシア系など60以上の民族が暮らしている、永世中立国です。
日本から見たラオスの位置
日本からラオスまでの距離は、約4,038キロになります。
飛行機の直行便はありませんので、タイやベトナムなどでの乗継便になりますので、8時間~10時間はかかると思います。
ラオスの気候
東南アジアの国々は、1年中暑いような気がしますが、ラオスもそれにもれずに、日本人にとっては、決してすごしやす気候ではありません。
ラオスの気候は、「熱帯モンスーン気候」で、1年中暑くて、降雨量が多いですがが、比較的弱い乾季がきます。
弱い乾季のある熱帯雨林気候と思っていただくと、分かりやすいと思います。
また、南北に長い国ですので、地域によって気候が若干変わってきます。
そんな暑いラオスですが、それでも季節的には、大きく分けて3季に分かれています。
暑季(3月~5月)
日中は40℃近くまで気温が上がりますので、十分な水分補給と休憩が必要になります。
朝晩は、気温が下がりますのですごしやすくなり、日本の夏のような寝苦しさはあまり感じないです。
北部方面は、上に羽織るものを用意しておく方がいいと思います。
1年間で気温が最も高くなる季節です。
雨季が近づくにつれて天気が崩れやすく雨も増えるようになります。
雨季(6月~10月)
スコールが降るようになり、暑季と比べると気温は少し下がりますが、その反面に湿度が高くなります。
スコールなので、一日中雨が降り続けることはありません。
湿度が高くなりますので、経済的な宿を選んで宿泊している人はラオスの雨季はエアコン付の方が、ストレスもたまりません。
紫外線が強くなる時期ですので、肌の弱い方は日焼け予防が必要になります。
乾季(11月~2月)
日中は、多少乾燥するようになり、25℃以上にはなりますが、朝晩は気温が下がり過ごしやすくなります。
南部は、若干暑くなり、北部は長袖のシャツや上着が必要になる場合があります。
ラオスの通貨と為替レイト
ラオスの通貨名は、「キープ」と言います。
ほとんど聞かない通貨名だと思います。
それとは、別に補助通貨としてアット(Att)と言う通貨単位があるそうですが、私は見たことがありませ。
通貨単位はキープ(英語表記:Kip/ラオス表記:ກີບ )
通貨記号は、₭ / ₭Nで表します。(通貨コードLAK)
発行されている紙幣は、5 kip、10 kip、20 kip、50 kip、100 kip、500 kip、1000 kip、2000 kip、5000 kip、10000 kip、20000 kip、50000 kip、100000 kip。現在ではほぼ1000 kip紙幣以上だけが使用されていますが、稀に500キープも見かけます。
1 LAK | JPY | 0.01159 JPY | 1 ラオス キープ = 0.01159 日本 円 (2021/03/19 時点) |
補助通貨単位はアット (Att)
補助通貨は、日本的にいうと、1円よりも少ない金額のようなことをらしいです。
ラオスでのアットの単位は、1キープ=100アットとなるそうです。
1円未満の紙幣や貨幣は通貨として使用できませんが、「銭」と「厘」は「1円未満の金額の計算単位」として、「銭は円の百分の一をいい、厘は銭の十分の一をいう」と定められています。
(通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律第2条第2項)
ラオスの主な産業
政権は、ラオス人民革命党の主導による社会主義政権ですが、1986年よりチンタナカーン・マイ経済政策に移行し、市場経済システムを導入していますが、1人あたりの国内総生産は$2,654と低く、貿易収支も輸入が輸出を上回る慢性的な赤字を計上する低迷がつづいています。
国民の大半が、第1次産業の農業に従事しており、アジアでも貧しい国のひとつです。
近年は、外国人観光客の増加により、ホテルや飲食などのサービス業もが拡大していますが、それらに従事する者への教育も課題になっています。
また、鉱物性燃料等や発電事業などの資源関連部門が重要な輸出産業として、ラオスの経済を牽引している感があります。
発電事業は、ビエンチャン郊外に、大きな水力発電があり、電力をタイに輸出しています。
人件費が上昇してきているタイや中国に比べて、人件費が安いラオスに海外企業の進出が増えてきており、特に中国からの支援が増えてきており、ラオスの首都ビエンチャンでは、中国語の看板が目立つようになってきています。
ラオスでの個人月収は?
2018年度の調査結果になりますが、最低月収賃金は110~125万キップになります。
日本円に換算すると、月収は約12,000円になります。
産業を盛り立てていくには?
ラオスの現状では、確実に成長していく産業を特定することが難しい側面があります。
産業を盛り立てていくには、そこで働く材育成が必要になってくる訳ですが、成長が期待される産業を意識しつつも、特定の産業分野や特定の職種の育成に限定した支援はもとより、根本的なラオスの人材育成システムの基盤となる環境整備を支援していく必要があります。
参考資料:ラオス国 産業人材育成情報収集・確認調査 報告書 – JICA報告
ラオスにおける子供の就学状況
フランス植民地時代から教育を受けるのは一部の限られた人々しか受けることが出来ませんでした。
その状況は、今もあまり変わっておらず、ラオスの教育教育内容・環境の水準は低いです。
保護者の教育に対する教育に対する意識の低さ、経済的事情などにより義務教育である小学校修了率は約40%です。
それに加えて、教室数・教員数の不足(教員の質・能力の低さ)出版物の少なさから、教科書の不足も重大な問題になっています。
地方・農村部においては、より深刻な状態です。
高等教育、職業教育及び企業内教育いずれにおいても世界経済に対応した人材を十分に育成できていない状況です。
ラオスの治安
アジアでも最貧国といわれているラオスですが、ラオス人は他人に対して優しくおおらかです。
犯罪も、凶悪事件は比較的少ない国です。
ラオスも外国ですので、日本のような治安状況ではありませんが、比較的安全な国です。
たたし、反政府勢力によるテロ活動が、散発的には発生しています。
ラオスの医療レベル
ラオスの医療水準は低く、専門医による診察や精密検査、入院加療等を要する場合、邦人の多くはラオスでの医療を受けずに隣国のタイまたは日本に帰国しての治療となります。
現在の世界的な新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、現在タイ等の医療施設への国境を越えた移動が困難になっており、専門性や緊急性の高い医療事情が極めて厳しいものとなっています。
ラオスのインフラ
インフラは、日々の生活を支える基盤となるもので、公共施設、ガス・水道、道路・線路、電話・電気など、快適な生活を送るために必要なものですが、ラオスではまだ整備が整っていないのが現状です。
近年は、アセアン諸国や日本からの援助によって、ベトナムやタイと結ぶ道路や橋梁などが次々に完成しており、物流事情の改善を受け、工業団地の整備も進んでいますが、まだ十分な状況ではありません。
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